エッセイ
女の子だった
「ただいまー。どっちか聞きたい?」
「聞きたい!」
「聞きたい!」
「どっちでしょう?」
「どっちかわかったってことは男の子かなー!」
「パパ!男の子って言わないで!(泣きそう)(女の子がいい)」
正解は「お、、、、、、、、んなのこでした!」
「まじかーー!女の子かーー!びっくり!」
「やったーーーー」
僕はもし男の子だったら「いちよう」君という名前を付けたいと推していたけど妻的には「うーん」って言ってて、でもつい最近唐突に「いちよう、いいかも」って言ってくれたので俄然男の子が生まれてほしくなってきたところだった。
だけど妻の少し膨らんだお腹の中に女の子が存在しているのだとわかると急に愛おしくなってきた。
エコー写真に写った女の子は恥ずかしそうに手で顔を隠していた。
「先生が今3センチぐらいだって」
「小さっ!動くん?」
「動くよ!『ぴょこん』って動く」
「3センチなのに!?かわいい〜」
どんな顔だろう、娘と息子はこの子とどんな風に接するのだろう、子供部屋2つしか作ってないから僕の仕事部屋はこの子に奪われる(どこで仕事しよう)。
この期待とそわそわがあと5カ月くらい続くらしい。
6歳の娘は緑の折り紙を貼ったトイレットペーパーの芯を口にくわえて禰豆子(鬼滅の刃)のまねをしている。2歳の息子はぞうさんが出てくる回のトーマスを繰り返し巻き戻して見ている(6回目)。
年が明けて少し経ったら、ここにもう一人加わる。